浴衣をポチ
生まれて初めて「ドレスコード:浴衣」のイベントのお誘いがきた。
京都生まれの母は着物の着付ができたので、子どもの頃は浴衣をよく着ていた。
しかし、着付を教わる前に母は他界してしまった。
今、浴衣は一枚も持っていないし、買おうと思ったこともなかった。
でも、なんとなく買ってみようかなという気になっている。
今は浴衣をカジュアルに楽しむ風潮があるので、買うのも着るのも楽そうだからだ。誘ってくださった方も、「自分もAmazonでポチしました」という返答。
「浴衣もAmazonでポチ」時代だ。
ZOZOTOWNからは本日限定3000円クーポンが届いた。
売れ筋商品を見ると、カラフルな今ドキ浴衣が並んでいる。
7月下旬から8月頭は花火大会が目白押しだから、私のように「浴衣買ってみようかなあ」と物色している人がたくさんいるに違いない。
でも、自分に似合う柄を選ぶのは難しい。
ヘアスタイルカタログを見ているときもそうだが、モデルとの顔面偏差値・モテ戦闘力が違いすぎるのに、結局モデルの魅力で選んでしまうきらいがある。
そして自分には似合わないことを、やってしまってから気付く。
同じ過ちを繰り返しそうなので、できれば鏡の前で現物を体にあててから買いたい。
そんなことをぼんやり思いながら事務所の近くを歩いていたら、浴衣の直販・着付をしている会社があった。
「お気軽にどうぞ」という看板の文句を信じて、ドアを開けてみる。
正直にいうと経験上、最終的に80万円くらいする着物を売りつけられるのではないかという不安もあった。が、それは杞憂で、2名の女性スタッフが非常に気持ちのいい接客をしてくれた。
私を見て、お二人が勧めてくれた浴衣は、やはり自分では選ばないような色・柄だった。でも、体にあてて鏡を見ると、ちゃんと自分にハマっている。そんな気がする。
強引に買わされるのは嫌だけど、客観的な目からおすすめいただくのはありがたい。
私にはまだ浴衣をポチすることはできないな。さて、何を買おうかな。
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