利久庵:納豆そばの誘惑
父が蕎麦好きなので、子どもの頃から蕎麦屋に行く機会が多かった。
安い立ち食い蕎麦でチャチャっと済ますのも、高い蕎麦をすするのもそれぞれに様式美があってよいが、わたしは居酒屋として蕎麦屋を利用するのが好きだ。
父の影響で蕎麦を頼む前にお酒を飲むのは普通のことだと思っていたし、気づいたらひとりでもそうするようになった。
しかし最近、「メシ(昼食)」としての蕎麦にはまっている。そのきっかけは、事務所の近くにある「利久庵」の「納豆そば」。
利久庵
http://www.rikyu-an.com
最寄りは三越前駅。
はじめて来店したときに人気商品であるこれ頼み、大好きになった。
他の蕎麦も定食もおいしいに違いないのだが、以降何度来店してもこれしか頼んでいない。
どの店に行っても必ずカツカレーを頼むタイプの男性とは違い、いろいろなメニューを食べたいタイプの自分にしては珍しい。
なにがうまいんだと尋ねられたら、「細いのにもちっとした蕎麦と納豆がよく合うんですよね」とか「海苔も鰹節も生卵もちゃんとおいしいから不味くなりようがない」とか答えるかもしれない。
食べれば食べるほど、器の底にたまった蕎麦つゆが残った納豆とよくからみ、味が濃くなっていく。それがまたおいしい。
しばらくはこの冷たい「納豆そば」を卒業できる気がしない。
夏が終わるのはまだまだ先だし。
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